債権者と債務者双方の話し合いで借金残額を減額してもらえるのは何故なのでしょうか?
実は「利息制限法」と「出資法」という二つの法律が関係しているためです。
利息制限法=貸金業による金利の上限を定めている
・ 10万円未満・・・20%
・100万円未満・・・18%
・100万円以上・・・15%
出資法=刑事罰の対象となる金利の上限を定めている
・2010年6月まで29.2%の利息が上限
・2010年6月より改正貸金業法が完全施行され、以降の上限は20%に引き下げられている
グレーゾーン金利悪用による不当金利
例えば、2010年1月に50万の融資を受けたとします。
利息制限法の上限金利では18%ですが、出資法では29.2%が上限金利となります。
利息制限法の上限金利を超えても、刑事罰の対象にはならない出資法の上限を超えないことで、11.2%多い利益を貸金業者は得ることができます。
この11.2%にあたる金利ゾーンを業界では『グレーゾーン金利』と呼んでいます。
たいていの貸金業者(金融業者)は利息制限法の金利ではなく、出資法の上限29.2%を採用しているのです。刑が科せられないのに、みすみす得られる利益を見逃す業者はそういないでしょうから。。。
任意整理とは、取引開始時にさかのぼって金利を再計算し、多く返済し過ぎていた金利分があれば元本の残金に充当させることで、本来返済しなければならない「本当の借金の額」を算出します。この引き直し計算により、大幅に返済金が減額になるケースがあります。
また、多く払いすぎていた場合には『過払い金返還請求』をすることも出来ます。